- 福森
PRS SC リフィニッシュ
今日はPRS SCの色の塗り替えをご紹介します!
元カラーはフレイムメイプルにおそらくブラウン色系の木地着色をして一旦削り落とし、杢の深い部分に色を残しつつイエロー色系の木地着色を再度塗り込み、ボディ外周の縁をブラウンでグラデーションをバーストしたアイスティーバーストのようなカラーでした。
これをギタリストの渡辺香津美様が使用されているPRS SCのカラーへ塗り替えます!
元カラーと割と似ているのですがこの個体はナチュラルバインディングではなくサイド面、バック面と同色のカラーで塗られていたのでナチュラルバインディング化も合わせて施工します。
施工前↓

では作業に取り掛かります!
まずはパーツを取り外してスクレーパーやサンドペーパーを使って元塗装を剥がしていきます。
アーチトップの形状が歪にならないように慎重にはがします。


大まかに剥がせたのがコチラ↓

バック面塗装を剥がすとバック材にも木地着色が施されていました。
バック面の塗り替えるカラーは元と同じにとのご希望なのでネックに合わせてカラーリングします。

次はトップ材サイド面のナチュラルバインディングになる部分の色を落としていきます。 木地着色されていたのである程度削りこまないと元の木肌の色にならないのですが削りすぎるとボディ外周が歪になるので出来るだけ元木地着は落としつつ外周の美観を保つようバランスを見ながら施工します。

元塗装が剥がせたら木地研磨。
サンドペパー#180〜#800まで傷が残らないように丁寧に研磨します。
少し木地着色が残っていますが塗り替えるカラーを踏まえこの程度は問題ありません。


トップ材サイド面も綺麗に木地着色を取りにぞけました。
問題なくナチュラルバインディング化できます。

木地研磨が完了したので次は木地着色
元木地着色のブラウンは黄色味が強いカラーでしたが、新たに木地着色する色は赤味が強いブラウン染料を調色し塗り込んで乾燥させます。
そして染料が乾いたら杢を引き立たせる為にサンドペーパーで研磨し、杢の深い部分に色を残しアンバーの染料を再度塗り込みます。
ブラウン木地着色↓

色残りが全体的に均一になるように丁寧に研磨します。
この色残りが完成した時に大きく影響するので塗りあがりを想像しながらベストな濃さになるまで研磨します。
木地着色研磨↓

元カラーより明るく透明感のあるアンバーを調色して木地着色します。
アンバー木地着色↓

木地着色が完了したら塗装に入ります。
下地(ウッドシーラー)→中塗り→カラー→オーバーコートの順で塗装します。
今回カラーは補色という感じでうっすらオレンジに近いアンバーを塗装してご希望カラーに近づけました。
写真を撮り忘れましたがサイドとバック面もネック部に色を合わせてカラーリングしております。
塗装が完了したら乾燥するのを待ち、磨き上げをします。

最後に組み込み&セットアップをして完成!

施工前より杢目がより映える美しい仕上がりになりました! 木地着色後の研磨の色の残し具合も丁度良い塩梅に決まりました。
今回は元カラーと近い色への塗り替えでしたが過去には全く違う色や、相対色への塗り替え施工もありました。 可能な限りお客様のご希望に添えるよう尽力致しますので、リフィニッシュのみならず傷や塗膜が浮いてしまった箇所の部分修正(タッチアップ)など、塗装の事でお困りでしたら是非とも近江八幡のElevenGuitarsへご相談ください。
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