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Hi-Fi取り付け Gibson CS Humming Bird Ryoji Matsuoka クラシックギター

November 6, 2016

オリジナルピックアップHi-Fなんだかんだで常に取り付け依頼を頂いております。
Hi-Fiに限らず、"それだけ"で忙しくなるのが嫌なので、特に宣伝広報等は打たず展開させて頂いておりますが、昨今では県外からのお問い合わせも頂けるようになりました。

販売開始から1年半〜2年程の間、記録に残しているのみで34本の取り付け依頼を頂きましたが、Hi-Fi製造以前4年間でのアコギピックアップ取り付け件数は両手で足りるくらいであった事を考えると、当工房では新境地を開拓する重要なツールになっています。
"ギター工房"を掲げ、営業させて頂いておりますが、どちらかというとソリッドギター/ベース専門である側面が強く、修理・改造依頼でアコースティック個体が占める割合は、5本に1本くらいでした。
それがHi-Fiの販売を開始してからというもの、Hi-Fi取り付けに伴う不良の修正や、より高次元での鳴りを引き出す為行ったカスタマイズをブログに掲載した効果もあってか、ソリッド/アコースティックの割合がほぼ半々になりました。

今思うと、アコースティックギターの本質的な構造や、"鳴り"を引き出す施工法、そもそも"いい"とされる音は何?演奏方法別の最適なカスタマイズのアプローチは?等、分からない事だらけであり、それが分からない事すら分かっていない状態でそれまで営業していた事に、この2年で気づかされました。

僕は分かったよ!的な口を聞いていますが、多分これが入り口。
まだまだわからない事だらけですが、そこが面白いのです!!




では、作業へ。

 


Matuoka クラシックギター。
ボディの振動を電気信号に変換する機構ですので、弦に磁性の無いガットギターにも対応します。


 

 
Hi-Fi。
個体に合わせ都度製作します。



 

 

ガット弦が使用されていると特に感じますが、貼り付け位置により音質・音量の変化が極端。
その個体内での最適な位置が必ず存在しますが、目視で探し当てるのはほぼ不可能、実際に取り付けアンプで出力の上確認する必要が生じます。

音色はどうか、音量はどうか、共振はないか、ハウリング耐性は?

これらを確認しながら位置を変更し、変化の傾向を感じながら最適な取り付け位置を探ります。


鉄弦の張られたアコースティックギターと比較するとボディを振動させるパワーが不足していますので、すこし出力が下がります。
それでも出力は必要十分なレベルですが、ピックや指がボディにヒットする"コンッ"という音は鉄弦 / ガット弦両個体同じですので、相対的にこれらの音が大きく再生される傾向に仕上がります。
この傾向はデメリットであり、そのように感じるお客様も多いと思いますが、仕組み上どうやっても消せないのでそういう物とお考えください。
当工房でも、クラシックギターへのピックアップインストール、基本的にはアンダーサドルピックアップをお勧めしています。

ですが!
生音の再現性という点に関して、必ず納得いただけると思います。
気になる方は是非!


 

 
お次はギブソン カスタムショップ ハミングバード、こちらにもHi-Fiを取り付けたいと思います。
買って間も無い、ほぼ新品個体。

その他、サドル交換のご依頼も頂戴しました。


お客様のお言葉をそのまま拝借すると
「初めて買ったギブソンカスタムショップ、こんなもんなんかな…」
憧れて買ったはいいが、音質に不満がある。気になっていたHi-Fiとナットとサドルを交換すれば良くなるんじゃ無いかと思い依頼した。
とのこと。


検品の結果、ナットの設定は悪くなく、使用に耐えます。
ナット交換の費用対効果は低いと判断し、サドルの交換(象牙)のみに絞ったアプローチをしていくことに。





 

 



純正はタスク。スロットに対し、粗めに加工されています。
カスタムショップだから作業が丁寧!とかではなく、Gibsonは常にこんなもんです。
でも大好きGibson。決して精巧さを求めて買う楽器ではありません。

 

 




 

 
純正採用されていたピックアップは、アンダーサドルタイプ 
L.R.Baggs Element VTC Active 。

これは取っ払っちゃいます。


 

 
象牙はこんな感じ。


絆創膏がカッコ悪いですが、指を怪我しました。
仕事中の怪我は全くありませんが、気を抜いている休日に結構ざっくり。
木地に血がつくとまず取れませんので、完全に止血出来るまでは仕事になりませんでした。

本当に良くない…気は抜かず、日々生活ですね。




 

 
上 象牙。
下 純正サドル。

出来るだけ大きなサイズから、美味しい場所を削り出して製作します。



 

 

スロットに対しぴったりに成形。
接地面積の多さ=ボディへの弦振動エネルギー伝達ロス軽減。



 

 

純正サドルはオフセットタイプ。
4〜6弦の狂いが顕著でしたので、最適な設定を出します。

この工程時には、ナット溝深さ・ネック反りを適正値にしておく必要があります。



 

 
各弦の接点を加工により操作し、弦長補正。




 


象牙オフセットサドルが出来上がりました。



 

 
各弦との接点はこの様に。

サドル交換が終了した時点で一旦音出し。
生音を聞き、Hi-Fi取り付けのざっくりした適正位置の見当を付けます。


タスク→象牙への変更で、飽和気味だった中音域に規律が生まれたというか…
ピッキングの強弱への追従がリニアに変化しました。


純正時→学級崩壊 俺が俺が!
施工後→チームワーク抜群 それぞれがそれぞれを生かすよ!

反面、音量は気持ち下がりました。
やっぱり、タスクのガシガシ弾いていて"鳴る気がする"と感じさせる能力はすごいと思います。




 


この個体の鳴り方を把握。
いよいよ製作したHi-Fiを内部に貼り付けます。




 

 

完成。
Hi-Fi取り付け程見栄えの無い素材もなかなか無いので、撮影していません。
いきなりの完成です!

このブログをご覧の皆様には確かめようが無いので言いたい放題ですが、かなり高次元で生音の再現に成功した個体です。
逐一サンプル音源化しブログに貼る事が出来れば一番良いんですけどね。
今後、時間があれば!


ご利用頂き誠にありがとうございます!
ご満足いただければ幸いです。

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