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Gibson B-25 ブリッジ剥がれ Gibson SG Baritone ネックリセット Martin ooo-28 EC Hi-Fi取り付け Adamovic 5st ルミンレイ追加加工

気温がガクッと下がり、体調があまり優れません。 毎年季節の変わり目で高熱を出してきた実績がありますので、日々気を抜かず過ごしたい所。 修理・カスタム依頼を頂いた際、お客様との「納期は2〜3ヶ月程度です、年内には納品させていただける様に段取りします〜!」の様なやりとりの中で、年の瀬が迫ってきている事実に気付かされます。 こないだ年越ししたばっかやん!やばいな!!(笑)と、社内で生産性の無い雑談に花を咲かせるシーズンがやってきました。 年内…といってもあと2ヶ月ありますが、まだまだやる事がいっぱい。 日本人なので(?)お正月は大事にしたい願望があります。 いい形で1年を締めくくり、全力でダラけてやろうと思います。 では。 今週もたくさんのご依頼をいただき、楽しくお仕事させて頂きました! その中から一部をご紹介、今週作業完了したものが中心です。

Gibson B-25 1963 プラスティックブリッジの初期型です。

プラスティックブリッジあるあるですが、経年劣化で変質し、見事に浮き上がっています。

このブリッジは接着されておらず、ブリッジ裏からボディトップを挟み込む様に、4点でビス留めされています。 ADJブリッジが乗っていた痕跡らしきものが…? アンカー部にも埋め木があります。 なんでしょう… プラ→木製ADJへの仕様変更過渡期での生産ミス? これADJで作ったあかんやん!!プラスティック乗せるし穴埋めて!!!みたいな感じでしょうか。

ブリッジを留めていたビス。 なんで木ネジ…。

純正ブリッジは使い物になりませんので、コピーを製作します。 劣化により白濁していますが、表面劣化の少ない裏側は黒っぽい色味ですので、外観の変化を最小限にとエボニーを使用します。

コピー中… まっくろのエボニー材を使用。

ある程度形になったら貼り付けの段取りを行います。

前述のビスが貫通していた穴が気になりますので埋め。

スプルースで埋め木を作り、接着します。

接着部の塗装を除去し、平滑面の確保。

製作したブリッジ底面はストレート。 この状態で貼り付け位置にブリッジを置いてみると、左右で2〜3mmの浮きがみられました。 ボディトップを削り込む事は耐久性の面から危険なので、ブリッジ側で合わせます。

ブリッジ底面をいい感じに加工し、いい感じに。 ボディトップの膨らみに対し、ブリッジが隙間なく接地する様になりました。

接着。 ブリッジ接着はタイトボンド"Original"で。

2日間圧着した後、サドル溝加工に入ります。

スケールラインを測定します。 今回はオフセットサドルは製作しませんが、1・6弦の位置関係を視覚的に捉え、加工位置の見当を付けます。

溝を掘りました。 純正と比べてみると、2mmほど後退した位置がスケールラインでした。 スチュマックのSaddle Routing Jigというガイドジグを使用。 Dremel 4000に対応したフットベースが付属しているのですが、マキタ3707Fが使える様少し改造しています。 トルクが無く、3〜5回ほど往復させる必要があるドレメルに対し、マキタは無理無く2回でOK。 加工回数が増えればリスク(ズレ・傷)も増えますので、こういった工具の信頼性は何物にも代えがたいのです。 故障時のアフターパーツが豊富なのも最高です、ベアリングが焼けようが2日でパーツが届きます。

ホールの面取り・スロット加工を行い、サドル(牛骨)を製作。

フレット擦り合わせも行いました。

"元の音"はブリッジがあんな状態だったので聞いていませんが、ギブソンらしい"荒さ"を存分に楽しめる鳴り方。 ボディサイズが小さいと小さいなりの頼りない音になりがちですが、しっかり広がりを感じます。 この他、ブリッジプレートの補修も行い(撮影忘れちゃいました)、納品待ちです。 次に、以前ご紹介させて頂いたギブソンのバリトンギターを。

ネックを取り外したことにより判明しましたが、製造時にネックジョイントブロックとボディジョイント底面が接地しない状態で接着が行われていた様。 無加工で両者を合わせてみると、数値の違いからかなりのズレが見受けられます。

この部分(ジョイントブロック底面 ネック) と。

この部分(ジョイントスロット底面 ボディ)に隙間がある状態で製造されていた様です。 殆どサイドの壁のみでネックを支えていた様な物なので、そりゃ不良も起きるわな…といった状態。

ボディ側、ジョイントスロットにマホガニーで埋め木。 かさ増しし、ネックとの接地を生み出します。

ジョイント角3°になる様、掘削加工。

底面の接地とセンターを意識し、ネックを接着しました。

サイドにも隙間が見受けられますので、ここも補強。 ギブソンはこのレベルの隙間だと見逃してきますが、見てしまった物は修正せずにはいられません。 ジョイント部底面のみならず、サイド面にも接木を行えばジョイント前完結出来る作業でもありますが、より確率の高い効果的な方法で補強します。

10mmのスロットをボディに達するギリギリまで掘り込みます。

そこへマホガニー を接着。

結構なパワープレイですが、高強度のジョイントへ生まれ変わりました。

指板は前回のブログで剥がした"リッチライト"を再利用します。 接着剤を吟味し、最も適しているであろう2液性のエポキシで接着。 完全硬化に通常の何倍もの時間を要するタイプ、知る中では最強クラスの接着剤です。

フレットも打ち替えました。

一連の作業により、このように塗装にはダメージが。

これを↓

こうしました!!! …正確には"してもらいました"。 福森に。 日焼けしたホワイトの色合わせは難易度がものすごく高く、僕の塗装技術では何日かかるか分かりません! この辺りの作業に悩まなくても良い点は、完全分業によるメリット。 同僚ですが、同業者。 当然厳しい目で見て可否を判断しますが、完璧な仕上がりに驚きました。 ムラはなく、かといって綺麗にしすぎる事もなく…質感まで合わせるあたりはさすがです。

お次、マーチン OOO-28 クラプトンモデルです。

当工房で製作しているピックアップ、Hi-Fiを取り付けます。 作っといてなんですが、毎度毎度、写真映えの無さに笑います。 10分で製作が完了してしまうシンプルさ、(モール+素子+シールド線)×2+エンドピンジャックという部品点数の少なさから来る見栄えの貧相さは認めましょう! モールの設計と組み込み・取り付けの考え方が全てなので、見栄えなんて気にしません!! 製作時間は10分ですが、取り付け作業に平均3時間は掛かります。

いつもの様にエンドピンジャック化。

ギター内部にミラーを入れ、トップ材を裏から見たの図。 今回は高音域の情報量が多めの個体でしたので、ブリッジプレートから少し離した位置に取り付けを行いました。 少しセオリーから外れた取り付けとなり、まだまだ例外はたくさんあるんだなと考えさせられた1本。

フレット・指板のクリーニング。

ストラップピンを取り付け、作業完了です。

かなり軽量の設計となり、生音にほぼ影響がないメリットも併せ持つピックアップですので、加工による個体音色の変化も最小限に抑えられています。 というよりかは、全く変化を感じません。 最後に!!

オランダのハイエンドベースメーカー、Adamovic(アダモビッチ)のホロウベースを。 トップポジションマークに、蓄光素材"ルミンレイ"を追加します。

5弦、4弦の中心にマーキングし穴あけ加工。 ルミンレイの厚みが約3mm、取り付け穴は少し浅く掘ります。

6φのルミンレイ(ブルー)をセットし、接着剤の硬化を待ちます。 硬化を待つ間、ピックアップの点検を。 検品時に弾いた際、フロントピックアップ付近から何かが共振するようなバズノイズが聞こえましたので、内部を確認。

ピックアップの高さを設定するためのスペーサーはこんな感じでした。 カーペットの様な素材で、弾性はほぼありません。 ピックアップの高さ調整はほぼ不可能な仕様ですが、元からこうなのでしょうか。 日本の感覚でいうといろいろマズい気がしますが、、、うーん。

ウレタンを2箇所敷き、防振処置。 バズは消えて無くなりました。

現状症状はでていませんが、リアにも同じ施工を行いました。

そうこうしている内に接着剤が硬化したので、均していきます。

スクレーパーやノミを使い、木材と高さが合うギリギリまで刃物で加工します。

最後に軽ーくサンディングし、ルミンレイを指板面と同化させます。

指板の質感をできる限り合わせ、後加工感を消します。

蓄光性能のテストを。

カメラは手持ちなのでちょっとブレましたが、こんな感じに光ります。

UV系LEDライトを使用すれば、一瞬でチャージが可能です。

12FのみUVライトを5秒間照射、その他は作業時の蛍光灯です。

写真だとそんなに差がわかりませんが、UVライトを使用した12Fの光量は直視が眩しいくらい。 ライブ等、暗転時の視認性が格段に向上します。 皆様、ご利用頂き誠にありがとうございます! ご満足頂けましたら幸いです。

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