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国産クラシックギター ブリッジ剥がれ修正

もしかすると以前紹介させて頂いたかもしれません…!

Ryoji Matsuokaのクラシックギター。 いざ、ブログを書こう!となった際、作業画像を撮り貯めている記録メディア内から過去の作業を漁りますが、リペア内容が被っている物に関して既に紹介しているか否か記憶がはっきりしない場合、その作業記事の製作をボツにしてしまう事もあります…。 「ブログ見てるよ!この修理の記事も書いてね!」とお伝えいただくことが良く有りますが、多数の修理・改造・製作依頼の中から、一連の流れの要点を写真に収める事が出来た場合にのみブログとしてご紹介させて頂いておりますので、ご期待に添えない場合も多々ございます。 結局のところ、必要素材を撮り忘れてしまったり(ビフォー・アフターの一方だとか)データを消してしまったりと、僕のミスによるところが大きいので言い訳がましいですが…。 人様の楽器をお金を頂き修理した"仕事"を掲載するブログなんて利己的な宣伝目的以外の何物でも無いのですが、その事実を踏まえ掲載を快諾して頂いているお客様に「この作業の写真無いでー!ボツー!!」なんてのはあまりに失礼。 あと2年ありますが、そうこうしているうちに30歳なので、アカンなー!気を引き締め無いとなー!と思うのです。 以上!作業と何も関係が無い話でした!! さて本題。 お電話にて高校生の男の子から「家にある壊れたギターを修理して、ギターを始めたい」とお問い合わせが。 さすがにこれからギターを始めたいとおっしゃる方に、ギターの現状を電話口でお伺いするのは無理があると思い、「楽器の状態によっては高額になり、他の楽器が買えちゃうのでオススメしませんが、意外とリーズナブルに修正できる場合もありますよ」とお伝えし、後日店頭まで持って来ていただくことに。 そんなこんなでお預かりしたこちらのクラシックギターですが…↓

こんな状態でした。 ブリッジが完全にボディから外れています。 一見悲惨な雰囲気を醸していますが、ブリッジ剥がれに伴った大きな木部破損も無く、かなりキレイに剥がれてくれています。 気になる料金ですが、剥がしの工程を踏む必要が有りませんので、高校生男子にも何とか捻出できる額。 何よりも、早くギターが弾きたい!との事で、修理預かりさせていただく事に。

まず接着面(トップ側・ブリッジ側双方)の整形。

接着面が整いましたら脱脂作業を。 僕はなにかとベンジンを使用します。

ブリッジも同じく。

この作業で微細な削りカス・木材の油脂成分を除去。 接着能力を上げる重要な作業です。

位置の目安を記し、接着剤(タイトボンド)を塗り、いざ接着。

夏場は丸1日以上、クランプしたまま安置します。 気温が下がる(20度以下)と丸3日。

ぴったり。 量産クラシックギターの代名詞のようなこちらのブランドですが、ブリッジ剥がれ以外演奏に支障が出る様な致命的な不良がほぼ無く、各部の製作精度もまずまず。 低価格帯の楽器が修理に来る事が少ないのであまり見る事がありませんが、楽器として成立している事がまず驚きです。 低価格メーカーを挙げて「作りがー」みたいな論争は昔からありますが、こちら側(技術者)から言わせると、価格的にがんじがらめな筈なのに、よくぞここまで…と色々な意味で戦慄します。

最後にクリーニングを。 放置期間が長く、各部にカビが生えていますので普段のクリーニングに加え、アルコール除菌。 〜アルコールに関して〜 消毒用エタノールを使用します、カビ発生の際効果的です。 お預かりする楽器の無塗装の指板面やオイルフィニッシュ個体等、結構カビちゃってるので保管に注意した方が良いかもしれません。 胞子が1度根をはると根絶はかなり難しいので、カビの養分となる因子(皮脂やオイル塗りすぎ)を取り除く事・多湿環境を避ける等、普段から少し意識し行動するだけでリスクが回避できます。 ※塗装を侵しますのでラッカー・シェラックおよび樹脂パーツには使用しないで下さい。引火にご注意。

実はブリッジ剥がれ修正よりこの作業の方が大変でした。 しばらく変な咳が出たのは内緒。

フレットも磨き上げ、初心者の方でも弾きやすい様にと弦高をちょいっと下げてセットアップ。 気持ちよく弾いていただけているといいなあ。 ご利用いただき誠にありがとうございます! ご満足いただければ幸いです。