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  • 秋元

Gibson J-45 ブリッジ破損交換 サドル製作 ブレイシング割れ修正。


ブリッジが裂けるように割れたギブソン J-45。 お客様の話では、炎天下でのキャンプに持って行き演奏。 後日、久しぶりに弾こうとハードケースを開けたらこうなっていた、との事。 状況を想像するに、高温による接着剤の軟化が原因である事は間違いないと思われます。 黒いハードケースは日光を吸収し内部温度が異常上昇してしまいます。 直射日光が当たる環境下では、ハードケース内に入れておく方が危険である場合もあるので注意が必要です。 たとえ真夏のような気温が高い野外であったとしても、日陰を選べば負担をかなり軽減できます。

接着剤はほとんど効きを失っている状態、完全に剥がすにあたり加熱の必要がありませんでした。 アンダーサドルピックアップが固着し全く動かせない状態でしたので取り付けた状態のままの作業を強いられましたが、なんとかピックアップを生かしたままでのブリッジ取り外しに成功しました。

ハードケース内部で接着が剥がれた際、張られていた弦の張力によりブリッジが塗装を削り取る様にずれ、カラーが一部剥がれてしまっています。

割れたブリッジはとりあえず再接着。 ローズウッドやエボニー等の木目が明瞭では無い木肌の暗めの木材は、破損箇所がほぼ判明しないレベルでの接着修正が可能である反面、ヤニ(油分)が多く接着性が悪い特徴があります。 このブリッジを再利用できなくは無いですが、強度面の不安や前述の塗装荒れの件もあり、お客様と協議の上純正より外周を一回り大きくしたブリッジを製作する事となりました。

ブリッジ製作〜再接着に入る前に、ブレイシング割れを接着。 ブレイシングの不良は奇跡的にここのみ。もっとベロベロかと思いましたが。

ブリッジ製作に入ります。

純正ブリッジより外周が丁度2mm大きいジグを製作し、部分的に必要サイズまで落としていきます。 最終的にはエンド側は+1mm、ネック側は1.5mm大きいサイズに削り出しました。

上 製作したブリッジ 下 純正ブリッジ パールドット付きでしたがアンカーボルトが打たれていないイミテーション仕様でしたので、コピーによりあえて強度低下を招く必要はないと考え、パールドットは無しに。

製作したブリッジをガイドに周辺塗装を罫書きます。

ブリッジサイズぴったりに塗装・残留している接着剤を除去。 接着強度を増す為の大切な処理です。

接着。

まる二日クランピングし、製作したブリッジが隙間なく接着されました。

お次はサドル製作。 純正サドルを参考に、適正弦高の見当を付けます。

純正サドルには鉛筆の線が入っていますので、弦高調整の為に加工したのだと思われます。 アンダーサドルピックアップとの接地箇所である底面の成形が甘いので、出力音のバランスは均一に取れていません、1弦の出力がほぼ無し。

ルックス的には渋めの無漂白牛骨で仕上げたい所ですが、ストロークで軽快に鳴る傾向に操作したく、漂白処理がなされた牛骨で製作。

手垢が付着し乾燥気味の指板をクリーニング。

お客様指定の弦を張り、最終調整を行いました。 一回り大きく作り変えたブリッジも違和感なく馴染んでいます。

なにより、救出不可能と思われたピックアップが問題なく鳴ってくれたことが一番の安心ポイント。 ご依頼いただき誠にありがとうございます! ご満足いただけましたら幸いです。

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