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  • 秋元

75年 Gibsonレスポールカスタム フレット交換

修理でお預かりしたビンテージだとかオールドと言われる楽器の製造年代をよく忘れますが、今回はしっかり覚えています!

1975年製、レスポールカスタム。 積層(パンケーキ)バック、ボリュート付きメイプルネックの70's。 あまりに低いフレット、リアピックアップの異常な出力の無さをどうにかして欲しいとのご依頼です。 店頭でフレットを確認させていただいた際、「これはフレットレスワンダーって言って、ジャズギタリストが運指・スライドし易い様、ギブソンが採用した純正仕様ですねん」とドヤ顔でお伝えしましたが、ギブソンカスタムにフレットレスワンダーが採用されていたのは74年までという記述を目にしました…。 擦り合わせでこの状態まで削ったんでしょうか。

左→元フレット 右→交換するフレット。

70年代ギブソンは業績が思わしくなく、近接する年代の仕様を混同させ出荷していたとの事実もある様なので真意は分かりませんが、兎にも角にもこのフレット状態で演奏するのは至難の技。 リフレットでこの問題を解決します。

まずはネックのハイ起き、捻れを矯正。

指板エンドに剥がれが見られます。 ネック・指板が弦張力に負けた過度な順反りが発生すると、高負荷がかかる指板エンド部がこの様な状態になる場合があります。 本来、指板をネックから完全に剥がしてからの再接着が望ましいのですが、予算の都合もあり、接着剤を流し込んだ簡易的な接着で修正を行いました。

フレットを抜いてから接着剤を隙間に注入し、圧着→24時間固定。

ぴったり。

ハイ起きの症状を軽減する事ができました。

画像で比較すると僅かな差ですが、この修正を行うか否かが今後のプレイアビリティ、延いてはこの楽器の寿命に関わる部分ですので抜かりなく。 この後、指板修正(平面出し)・指板R修正の作業を行いますが、写真を撮っていませんでした。 毎度毎度すみません…。

写真を撮り忘れるほどに集中し、指板面のレベリングはしっかりと行いました…! 全ての準備をしっかり整え、トントンとフレットを打っていくわけであります。

全てのフレットが打ち込まれましたの図。 真新しいフレットが打たれた指板を見るとわくわくするのは職業病です。

…ナット溝修正! 溝に対しナットの成形がルーズでしたので、取り付けの際の接着剤がべっとりと残留しています。

クリーニング。

こちらも精度や音質にダイレクトに影響する部分ですのでじっくりと。 これでナット製作、取り付けが気持ち良く行えます。 と、なんだか消化不良ですが、今回のブログではココまで。 先に配線系の修理を進めておかないとナット製作が出来ない(出来なくはないですが、非常にやりにくい)ので、ナットは後回しで一旦配線担当の岩崎に渡しました。 配線修正から帰ってき次第、次の作業を行います。 今しばらくお待ちください!

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