ドライバー交換 CLASSIC PRO ED3401A
本日も変わりダネを。


あまり目にすることのないであろう、こちらのパーツ。
ドライバーユニットと言われるものです。
今日はドライバーユニットの交換をご紹介します。


CLASSIC PRO ED3401A。
とてもリーズナブルなPA用のスピーカーです。
音が変なので、点検してほしいとご相談頂きました。
繋いでみると、音が出ないワケではありませんが、なんか違和感。
もこっとするというか、音が全然抜けてこない感じ。
よく聞くとツイターが鳴っていません。
音響用スピーカーは、声やベース、ギターにシンバルなど幅広い音を効率よく鳴らせるように、低音と高音などを分けて、それぞれのスピーカーに出力することが多いです。
低音を鳴らすスピーカーをウーハー、中音を鳴らすスピーカーがスコーカー高音を鳴らすスピーカーをツイターと呼びます。
1つのスピーカーですべての帯域をカバーするものをフルレンジ、低音と高音に分けて鳴らすものを2Way、低音、中音、高音と分けるものを3Wayなんて呼び方をします。
よくあるスタンド型のスピーカーや、一般的なオーディオは2Wayが主流です。
さて、ツイターが鳴っていないので、バラして確認します。



ドライバーユニットはここに使われていました。
高音用のスピーカーには、コンパクトに効率よく音を鳴らすことができるホーンスピーカーがよく使われます。
ホーンスピーカーの可動部がドライバーユニットです。
この中にマグネットやダイアフラムが詰め込まれています。


取り替えは簡単、ネジを外して交換するだけ。
ですが・・・。
問題はなぜ壊れてしまったのか、というところです。
原因として、単に劣化ということもあれば、大きな信号を入力しすぎたということもあります。
その場合は問題ありません。
しかし、他の部分の故障の影響を受けて破損していたとしたら、新しく取り替えてもすぐに壊れてしまいます。
他に故障がないか、点検していきます。


まずはインプットをチェックしましたが、問題なさそうです。



続いてネットワークと呼ばれる、音を振り分けるための基板を確認します。
裏からは取り出せなかったので、ウーハーを外して前から取り出します。


よく見ると、抵抗と基板を繋ぐハンダが割れていました。



ハンダを外してみると、基板が焼け焦げて、剥がれてしまっていたので、別のポイントにハンダ付けします。
しっかりと数値でました、これで問題ありません。
ちなみに、回路を見てみると、スピーカーは3つ付いていますが、ウーハーがパラ接続になっている2Wayでした。

昨日ご紹介したパワーアンプと繋いでみましたが、これがよく鳴ってくれます。
コンサートなんかでは、このスピーカーの100倍以上の値段のスピーカーなんかが使われています。
もちろん音の解像度や音圧は違いますが、使い方次第では、このスピーカーも十分に活躍できます。
とにかく高価なものが良い!!というわけでは、場所や使い道に合わせて機材を選ぶことが大切ですね。