- 岩崎
ミニスイッチ取り付け Duncan P-Rails
今回はハムバッカーの取り付けをご紹介します!!!
が、ただのハムバッカーではございません。


ピックガードから、ピックアップ、ポットやスイッチまで、すべてを新調するご依頼を頂き、配線は僕が担当しました。
当工房では、1本のギターでも、作業内容によって、分担して進めることがあります。
こちらのピックアップ、配線の繋ぎ方を変えると、ハムバッカー、シングルコイル、そしてP-90と多彩な音を作り出すことができるという優れもの。
もちろん、本家とまったく同じとはいきませんが、特徴はしっかりととらえています。
1ボリューム1トーンにピックアップセレクターという良くあるコントロールにミニスイッチを2つ加えて、フロントリア個別にモードを切り替えられるようにします。


使用するパーツはこちら。
ミニスイッチはON-ON-ONの黒です。

端子の役割をしっかりと確認しておきます。


まず、ピックガードにパーツを取り付けます。
この時点でスイッチの向きなどを決めて、しっかりと固定します。

ここまでだと、よくある1ボリューム1トーンの配線です。
(コンデンサーはすべて完成後、サウンドを確認しながら選びます。)
いよいよミニスイッチです。

なんかややこしい配線になっていますね。
紙に配線図を書いて、確認しながら、繋いでいきます。
実は、メーカーはON-OFF-ONのミニスイッチを推奨しており、そちらを使うほうが、配線も簡単にできます。
では、なぜあえてON-ON-ONのスイッチを使っているのか。
メーカーに逆らいたいわけでも、難しい配線をして、技術を誇示したいわけでもありません。
ポイントはパーツのカラーです。
黒をご希望されていました。
ON-OFF-ONミニスイッチの黒は手に入りにくいパーツです。
(手にはいらないわけではありません。)
在庫を持っているところもすくなく、納期がかかるので、緊急時の対応が難しくなってしまいます。
一方ON-ON-ONの黒は手に入りやすいので、急な故障にも対応しやすくなります。
これがクロームやゴールドであれば、迷わずON-OFF=ONのスイッチを選んでいました。
できる限りシンプルにすることは大切ですが、先のことを見越して、あえて難しい方法を選ぶことも時には必要になります。

完成です。
ここから、また福森に戻し、最終仕上げにかかります。
どのような楽器になるので、楽しみです。