- 岩崎
ACインレット交換 YAMAHA EMX5000
今回の修理機材は、あまり馴染みはないかもしれませんが、みなさまのパフォーマンスを支える影の立役者です。

こちらヤマハのミキシング・コンソール、EMX5000です。
難しい言い方をしましたが、ミキサーや卓(たく)などと呼ばれているやつです。
スタジオやライブハウス、コンサートホールなどで使われているおり、たくさんの音を入力して、音量や音質を整えて、出力するための機材です。
バランスのとれた、心地よいアンサンブルを聴くためには、欠かせません!!
突然電源が入らなくなったということで、お預かりしました。
電源ケーブルは問題ありませんでした。
本体を動かすと、カラカラと音が・・・。
チェックしていきます。



裏パネルから外していきます。
まずはACインレット(電源の差し込み)を一番に疑います。
インレットの左に見えるパーツがカラカラの正体でしょうか・・・?



電源の基板を取り外すために、全体をバラしていきます。
すごいパーツの数。
なにか飲み物をこぼしたのか、なにかベタベタとこべりついています。



ようやく電源の基板を取り外せました。



よく見ると、インレットと基板を繋ぐハンダが割れています。
電源は頻繁に抜き差しするので、ハンダが割れやすくなってしまいます。


古いハンダを取り除いてから、しっかりとハンダ付けしていきます。
インレットの端子が太いので、しっかりとハンダごてで温めてから、ハンダを流していきます。
充分に温まっていない状態でハンダ付けを行うと、定着が悪くなります。
さて、ハンダの修正が終われば、組み込みですが・・・。

外れていたこの部品。

どうやら、インレットを固定するためのパーツのようです。
このパーツが外れてしまっていたことが、今回の故障に繋がったようです。

開けたついでにホコリや汚れをクリーニングします。

たくさんのビスで固定されています。
同じように見えて、長さや太さが少しずつ違うビスを間違えないように組み込んでいきます。

無事POWERのランプも灯り、問題なく立ち上がりました。
アンプやエフェクターの電源、ギターやベースのジャックなど、抜き差しする際は、ゆっくり、丁寧にを心掛けて頂ければと幸いです。