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フレット交換 Fender PB 1973年製

July 17, 2016

 

 

ほぼフルオリジナル、1973年製のプレべ。



 


約50年前の楽器、フレットが高さの限界を迎えています。

ネックには目視できるレベルの波打ち・ハイ起きが発生しており、現状ではセットアップのしようがありません。

フレットの交換(リフレット)・指板調整を行い、この問題を解決します!



 

 


早速フレットを抜き取り、狂いの出た指板面を均します。



 

 



R 7.25inのサンディングブロックに♯100〜♯600のペーパーを貼り付け、狂いの矯正+傷の除去。





 

 
均整を取り戻したネックに、新たなフレットを打ち込みます。

順反り方向への張力に対して反発する力をサポートする狙いもあり、タング太め・ジャンボサイズフレットを使用。
フレットで剛性を稼ぎます。



 

 


指板塗装+着色で指板面を元色に近づけました。
指板修正の段階で純正塗装と日焼けした木部が除去されています、それらを人為的に再現し、限りなく元に戻す作業を行う必要が有ります。

塗装はポリウレタンでフィニッシュ。
70年代Fenderの塗装はちょっと特種です、ネックはほぼポリウレタンで塗り上げられているのですが、ヘッドトップにのみラッカーが使用されています。
ヘッドトップだけが赤茶っぽく焼けたFender製品を見かけたら、ほぼこの仕様、70年代です。

ロゴのデカール保護の為だという事ですが、真意は不明。溶剤が関係しているとしたら、ウレタンのほうが安定的だと思うのですが。

対してボディはポリウレタン下地にラッカートップ。過渡期の試行錯誤が見受けられるので僕は好きです。



 

 

塗装を行った指板面を研磨し、バフで磨き。
グロスフィニッシュ!

指板塗装の磨き工程で、フレットの傷取り・塗装除去も同時に行います。

 


 

 


ハードパーツ、バラせるものは全てバラし、洗浄。
駆動部に残留した古いグリスを完全に除去し、新たに注油します。

オープンギアのペグは分解が容易ですが、ギアに埃を誘引し易い嫌いが有ります。リチウムグリスを少量注し、はみ出したグリスはしっかりと拭き取る事が重要です。



 

 

トラスロッドナットにはモリブデン。
そんなに頻繁に回す部品ではないので、カジるリスクを回避する為、なんとなく使い分けています。


 

 

ペグを組み込みましたら、交換したフレットに合わせてナットを製作。

年式相応の外観に合わせ、うっすら鈍く光る程度に磨きました。



 

 

これでもかとばかりに狂いまくっていた弦高・オクターブチューニングも適正値に。
ブリッジも全バラ洗浄しております。




 

 

 

 
お預かりした時点では演奏が可能な状態ではなかったので、この時点で初めて音を確認しましたが、良い意味でプレベのイメージがガラッと変わるお上品な出音。
木材の枯れなのかピックアップの特性なのかは分かりませんが、大人しめなのに底知れぬパワーを感じます。

プレイアビリティ面に関しても、一切の無理が発生しておらず、ストレスを感じない演奏が可能なまでに復活させる事に成功しました。


ご依頼いただき誠にありがとうございます!
ご満足頂ければ幸いです。

 

 

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