- 岩崎
コンデンサー交換
ギターカスタムとして良く耳にすることのある「コンデンサー交換」。
ネットの情報などを参考にして、個人で交換される方もおられますが、当工房では、一風変わった方法を用いてコンデンサー交換を行っております。
コンデンサーってよく聞くけど、なにそれ?という方もおられると思いますので、簡単にご説明します。
キャパシタとも呼ばれ、そまざまな電気製品にも使われる、電子パーツです。
エフェクターやアンプにもたくさん使われていますが、今日は竿に焦点を当ててご紹介します。
高音を通して、低音を通さないという特性を活かして、トーンコントロールをするために用いられています。
周波数を限定したボリュームのようなもので、高音だけをアースに落とすことで、モコモコとした音を作り出します。
本来の目的はトーンコントロールを行うことですが、付け替えると音が変わるんですよ!!
数値はもちろんのこと、メーカーや型番でも変わります!!!
実はぼく、コンデンサー大好きです!!
これ以上書くとさらに長くなりそうなので、作業に進みます。

こちらが今回のコンデンサー交換を行うギター。

アッセンブリはこんな感じ。
1Vol1Toneのシンプル配線。

配線を整理すると、コンデンサーが顔を出してきました。
このコンデンサーを外して、新しいコンデンサーをハンダ付けすれば、コンデンサー交換終了!!
で す が ・・・

コンデンサーではなく、ワニ口クリップを取り付けます。

ワニ口の反対はこんな端子になっています。

ジャン!!!
ElevenGuitars製コンデンサー鳴き比べマシーン!!!
というほど大げさなものではありませんが、時間をかけずにコンデンサーを音を聞き比べることができます。
コンデンサーの交換は早くても2,3分、ストラトなんかだと5分以上かかります。
前がどんな音だったか忘れてしまいますよね。
このアタッチメントがあると気軽に素早く、たくさんのコンデンサーを試すことができます。

アンプやエフェクターも繋いで、普段の演奏時と同じ状況で、たくさんのコンデンサーを試して頂きました。

たくさんあるので、さらっと試していき、ピンときたものだけ残して、何度も弾き比べて、絞っていきます。
正直、よーく聴かないと違いがわからないようなモノもありますが、その微々たる差の積み重ねが音を造り上げていきます!!
お気に入りが見つかったようですね。

SOZOのフィルムコンデンサー0.022μF。
たくさんありすぎて、だんだんわからなくなってきたりもしますが、最終「これが一番楽しく演奏できました。」と選んだ理由を語って頂きました。

コンデンサーが決まれば、ハンダ付けしていきます。
マホボディーにP-90という仕様のせいか、テレキャスターのイメージとは違い、ローがぼやっとして少し扱いづらいとお悩みでした。
コンデンサーを交換することで、ローが少しスッキリとして、コード感がはっきりしたように感じました。
と、いかにもコンデンサー交換しましたよ、ってコメントですね。
ネットなどでも、ハイがどうとか、ミッドがとか似たようなコメントを見かけます。
参考にはなりますが、人それぞれ高音や低音の感じ方って違いますよね?
そして、今までたくさんコンデンサー交換をさせて頂いて感じることですが、付ける楽器によって、同じコンデンサーでも全然違う音の出方になります。
もちろん、持ち込みのコンデンサーや、型番指定頂いてコンデンサーへの交換も行っております。
が、ぜひ実際にご自分も耳で聴き分けて、お気に入りのコンデンサーを見つけて頂ければ幸いです。