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フレット擦り合わせ K Yairi

July 3, 2016

 

 Kヤイリと聞いて個人的に思い出すのは、専門学校時代の工場見学。
ヤイリギター代表であった矢入 一男さんがまだご存命であった当時、応接広間での専門学校生同期全員(20名弱)を前にした公演で仰った「エレキギター製作なんてお遊びだ」との言葉が思い起こされます。
エレキギタークラフトマンを養成する専門学校に在学中の学生からすれば衝撃的でもあり、同時に反骨心を掻き立てられるお言葉でもありましたが、、
能天気な学生に向け、アコースティックギターとエレクトリックギターの"違い"を暗に示した、矢入さんなりの忠告だったのかもしれません。

ElevenGuitars スタッフ3人は全員が同じ専門学校の同期なので、この思い出を共有しているのですが、エレクトリックギター製作を遊びで出来れば、どんなに楽で幸せだろうと思う今日この頃です(笑)

 

 

 

 

今回のご依頼は、フレットにできた傷の修正。
5フレット上、ちょうど1弦が通る場所に傷があり、ビビり・チョーキングが困難等の不具合が起きています。

弦とほぼ同じサイズで傷が付いておりますので、外的な圧力が原因であると考えられます。


 

 
1箇所のフレットにのみ付いた傷ですが、ピンポイントで修正することは不可能。
フレット磨耗を解消する作業である擦り合わせを行い、全てのフレットを傷の底面まで落とし込みます。
フレットを平らに均す際に使用するストレートアングルにペーパーを貼り付け、施工開始。


作業の邪魔になるナットを取り外し、ネックの反りを弦を張った状態での適正値に。
指板保護のマスキングをし、準備を整えます。

 

 


最初は粗めの番手(♯100)でガシガシと。均等に。
感覚的には結構削り落としましたが、まだ傷は残っています。

傷が消えていませんが、♯180のペーパーに変更し、掘削量を刻みます。




 

 
さらに削り込み、深かった傷もうっすらとしてきました。
この時点ではさらに番手をあげ、ペーパー♯320が当たっています。

フレットは消耗品であり、プロであれば比較的簡単に交換ができます。
ですが消耗品であるからこそ、擦り合わせ等の交換を伴わない修正の際、フレットの残量に余裕を持たせる事が重要。必要最低限の切削のみ行った状態での納品が理想です。
個人的なイメージですが、♯180のペーパーを貼り付けたアングルでの擦り合わせ、その作業で繰り返すフレット上での1往復は、チョーキング1000回分に相当します。もっとかもしれません。
削りすぎると損です。エコ的な意味でも。


 

 


削り作業で台形になったフレットの"肩"を処理しました。
フレットをカマボコ上に成形し、弦との接点を"面"から"点"に。


 

 

フレットを磨き上げ、指板保湿のオイルを入れました。
深かった傷は、もちろん綺麗に。



 

 

擦り合わせ作業によりフレットの高さが下がり、ナット溝底面とフレット頂点に距離が生まれましたので、ナット溝を下げます。

元々はフレット上に出来た傷を消す事を名目としたフレット擦り合わせでしたが、当然ながら通常のフレット磨耗を解消する為の擦り合わせと同じく、各フレット高の均整が取れています。
ナット・サドルで弦高を下げ、プレイアビリティの向上に努めました。

ご依頼いただき誠にありがとうございます!
ご満足頂ければ幸いです。

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