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  • 秋元

Guild D-50 L.R.BAGGS ( エルアールバックス ) / Anthem SL 取り付け

D-55だったかもしれません。

マーチンとギブソンを足して2で割った様な独特の鳴り方。 大柄なボディ・ヘッドとは裏腹に、優等生なおいしいとこ取りアコギ。 今回はお客様持ち込みのピックアップを取り付けます!

L.R.BAGGS / Anthem SL 弦の振動を直接拾うアンダーサドル"ELEMENT"に、ボディ内部に貼り付けるマイク"LYRIC"をブレンド出力するタイプ。 SLなので、"LYRIC"単体での出力はできません。 こちらのピックアップ交換に併せ、より質の高いサウンドを得る為にナット・サドル交換をご提案させていただきました。

まずはサドル交換を! お分かりいただけるでしょうか… 純正サドルに割れを補修した痕跡が。 今のオーナー様がこちらの個体を中古で入手されるより以前に、何かの拍子に分断したものを無理やりくっ付けた様です。 この状態では弦振動をロスなくピックアップ・ボディに伝える事はできません。

サドル溝も変形しており、サドルとの密着性がよくありません。 これらの不良箇所の修正は生鳴りにも大きく影響する部分ですが、アンダーサドルピックアップを搭載する上でも見逃せない、非常に重要な作業です。 バズノイズの発生抑制・各弦音量バランスの均一化・ハウリング耐性向上など、ピックアップが本来持つ100%の性能をアシストする為、丁寧な処理が必要とされます。

トリマーを使用し、サドル溝をピックアップの厚み分(約1mm)掘り下げました。

アンダーサドルの取り付け加工を行いました。 写真を撮り忘れていますが、この時点ではすでにボディ内部に"LYRIC"が貼り付けられています。 ブリッジプレートエンド側ギリギリが、この個体の適正位置な様です。

サドルを切り出します。

弦高の適正見込み値を書き出し…

各部成形・磨きを終えました。

お次はナット。弦に対し、ナット溝が広すぎます。3弦が通る溝に関しては、もう一本3弦が入る隙間がある程。 1弦〜3弦を中心に、開放弦で恐ろしい程にビリつきが出ています。

ナットを取り外してみると、ナット底面に両面テープが。 本来は接着剤での取り付けがセオリーとされますが、これは少し雑な仕上げと言わざるを得ません。 ナット側面の塗装の乗り方から見て、純正仕様だと思うのですが…どうなんでしょうか。

オーナー様の使用弦に合わせた捨て弦を使用し、各弦の溝を切り込みます。

サドルと同じく、処理を終えました。弦を納品直前に貼り直し、セットアップ。 ライン出力でピックアップのバランス調整を行ったところ、30%ほど"LYRIC"を足してやると良い感じに聞こえました。目盛りも何もない半固定抵抗で出力を調整するので、割合は感覚ですが。 "LYRIC"の構造上仕方がありませんが、ハウリングには弱い傾向にあるのでバランス調整には気を使いましたが、納品時の設定を基準としていただければまず問題はないと思います。 Anthem SL。 初めて取り付けましたが、非常に優秀なピックアップです。 ノーマルAnthemは何度も取り付けていますが、正直なところ単体で"LYRIC"を鳴らす必要性に疑問を感じる部分も多くありましたので、足し算オンリーのSLで十分ではないでしょうか。 ただ、ブレンド比率調整のトリムだけ、もう少しなんかあるだろう!とは思います…! ご依頼いただき誠にありがとうございます! ご満足頂ければ幸いです。

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