- 岩崎
ポット交換 ESP SNAPPER

ESPのスナッパーです。
木目がなんとも言えない高級感を出していますね。
ヴォリュームポットのガリが気になるとのことでご相談頂きました。

ポット内のカーボン抵抗部にホコリなどが付着している場合は、クリーニングで改善します。
しかし、今回の場合はカーボン自体が削れてしまっているようで、クリーニングしても改善しなかったので、交換することになりました。
たまにスイッチの切り替え不良を起こすトーンポットも同時に交換することに。
「演奏中によくヴォリュームコントロールをするので、なるべくトルクの軽いポットを希望」
「スイッチポットのプッシュ時、プル時のサウンドを逆にしたい」
と細かなご要望を頂いました。
日頃から少し気になっているけど、わざわざ改造するまでは・・・ということでも、ついでとなればどんどん出てきますね。
さっそく作業に入ります。



まずは回路を確認します。
リアがハムバッカーだったので、タップしてハムシングルの切り替えをスイッチポットで行っているのかなー?なんて予想をしていましたが、大外れ!!
コンデンサーの切り替えでした。
0.047μFと0.001μFが搭載されており、切り替えで出音のロー感が若干かわります。
微々たる差に聞こえましたが、この微々たる差を手元で切り替えられると非常に便利です。
まずはヴォリュームポットを外していきます。


ハンダはまだ新しく、丁寧に付けられていました。
配線をそのまま使えそうです。
乗っているハンダが古い場合は切り取り新しくハンダを付け直しますが、そのまま使えそうなら、配線材を切って無駄に短くしてしまわないようにします。


ポットと言ってもたくさん種類があります。
抵抗値、カーブ、大きさ、シャフトの長さ、トルク感など、必要に応じて使い分けます。

高価な楽器にはCTS製のポットが使われていることが多いですが、しっかりとしたトルク感が重たく感じるそうで、今回はトルクの軽い国産ポットを使用します。
元々ついていたモノと同じB500KΩです。

絡まっていた配線材は整理して、元あったよう、一本ずつ丁寧に結線していきます。

トーンコントロールのスイッチポットも同じように取り替えていきます。
こちらは元と同じようにではなく、スイッチ部に取り付けられていたコンデンサーを逆にします。

これでポット交換は終了です。

ヴォリュームコントロールを滑らかに、スイッチコントロールをスムーズに行えるようになりました。
故障が無くなると同時に、ほんの少し気になっていた悩みのタネも消えました。
修理などでお預け頂ける際は、お悩みや気がかりなことなど、ご遠慮なくご相談ください。
モヤモヤ解決のお力になれるかもしれません。