モディファイ Hughes&Kettner TUBEMAN 続編

先週にモディファイでご紹介したケトナーのTUBEMANです。
内容は、リードチャンネルの音ヌケを良くするために、VOICINGツマミをカットするというものです。
詳しくは以前のブログをご覧ください。
モディファイにより、スッキリとしたコード感のあるディストーションになり、幅広いジャンルで使いやすくなりました。
しかし、無くなって思うこと。
あの重圧感のあるドンシャリのサウンドも、あれはあれでよかったよな・・・。
ワガママでしょうか?
そのワガママをかたちにしましょう!!!
ボディーへの加工も必要となりますが、スイッチを取り付けて、VOICINGをON-OFFできるようにします。


それでは作業へ。
まずは基板から進めていきます。
VOICINGコントロールから、2番ピンを取り除いた基板とポットです。


ポットの2番ピンと、2番ピンが繋がっていた基板に、直接配線材をハンダ付けします。
基板に直接配線材を付ける時は、他のパーツに触れないようにハンダの量に気を付けます。
必要最小限のハンダ量にすることで、基板へのダメージも抑え、基板剥がれのトラブルを防ぎます。
一からエフェクターの回路を設計する場合は、このように基板の裏側に直接ハンダ付けすることをほとんどありません。
が、モディファイや、設計ミスで完成後に修正をされた場合など、製品でもたまに見かけることがあります。
ジャンパー線なんて言ったりします。
基板はこれで完成、スイッチ取り付けにはいります。

エフェクターではフットスイッチ、ギターではミニトグルスイッチを使うことが多いです。
フットスイッチは演奏しながらの切り替えに向いているものの、目視でON-OFFが分からない。
ミニトグルは、手でのスムーズな切り替えに向いていますが、足元にあるとエフェクター操作時に意図しないタイミングで切り替わったり、足が当たってレバーが折れたりする恐れがあります。
使用用途にあわせて、パーツのセレクトが必要です。
今回の曲中の切り替えはあまりなさそうなので、ALPHA製のスライドスイッチをしようすることにしました。

まずは位置決めです。
切り替えがしやすい、他のパーツと干渉しない、などを考慮して場所を考えます。
プリアンプはエフェクターの中でも前のほうに繋ぐことが多く、ボード内では右寄りにきそうなので、エフェクターの左側にスイッチをもっていきます。


位置が決まったら、スイッチを取り付けられるようにボディーを加工していきます。
素材がプラスチックなので、彫刻刀とヤスリを使って微調整していきます。


ガバガバではカッコ悪いですが、動かす際にストレスがかからないよう、少しだけ隙間を開けます。
うん、滑らかな動き!!!

スイッチを取り付けたら、いよいよ配線。
写真が撮りれておりませんが、テスターで端子の配列を確認してから、結線していきます。
6PON-ONスイッチ、見たらなんとなく配列はわかりますが、念のために必ず確認します。
配線が終わったら組み込みます。

VOICINGのON-OFFスイッチ増設完了。
一つ改造すれば、また次のアイディア。
追求していくとキリがないかもしれませんが、その探究心がこの世に新たなモノを生み出すきっかけになるかもしれません。

改造などを繰り返すと、操作が複雑になる恐れがあります。
いざという時、戸惑わないように、一工夫。