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  • 秋元

Morris W-60 フレット・ナット・サドル交換 象牙

70年代国産モーリス。 マーチンスタイルの縦ロゴが特徴的な、古き良きジャパンビンテージ 。

サイドバックは合板ながら"ハカランダ"。 気合が入ったモデルです。

ご依頼いただいたオーナー様が、お父さんから受け継いだそう。 僕が勝手に提唱している、"ギター弾いてないツレの実家にあるギターNo,1"の称号は伊達じゃありません。

長い間放置されていたようで、フレット周りはボロボロ。

所々に浮きが見受けられ、音詰まりも発生しています。

オーナー様との協議の結果、フレット交換+ナット・サドルの交換を行い、ボロボロのこの子を生まれ変わらせることに! ナット・サドル材は象牙を使用し、音質・美観共にグレードアップを目指します。

フレット交換に伴いフレットを抜き取り、狂いの出た指板面を丁寧に研磨。 しっとりと油分を含んだ非常に質の高いローズウッドが使用されています。 木目もウネる事なく真っ直ぐ。このような高品質な木材は今となっては探さないと出てきません。 サイド/バックがハカランダ合板ですが、まさか… さすがにインドローズでしょうが、ハカランダっぽい赤みがあるんですよね…まさか。

ほんならばフレットを打ちます。 バインディング(ネックサイドの白い縁取り)有りのネックにフレットを打ち込む際、バインディング分フレットの足(タング)を切り欠く必要があります。

タングを切り欠く際に使用する専用工具です。そのまま"タングニッパー"

タングを喰わせて…

ザン!!!!

こんな感じに。

切りっぱなしではバリが有り、仕上がりが美しくないので、一本一本丁寧に均します。 20フレット仕様ですので20本、両サイドで40箇所同じ作業を繰り返します。

指板に乗せるとこんな感じに。 フレットタングが、バインディング分切り欠かれているのがお分かりいただけるかと思います。 この状態のフレットを押し込み、取り付けます。

フレットの交換が終了しました。 お次は、ナット・サドル製作へ。

使用する象牙たち。 ナット・サドルに使用される材の中では最高級として重宝される象牙ですが、実は牛骨に比べると個体のばらつきが大きく、ギター専用に切り出され販売されている物を購入すると、使用に耐えないほど品質の低い物が当たる事があります。 一つ一つの単価が牛骨の比ではないほどに高い事もあり、非常にリスキーでもありますので、当工房では大きな塊 から最適な部分を切り出して使用しています。

純正ナットとの比較。

ある程度大きなサイズから、毎回切り出し製作しています。 硬く作業性が悪いことを除けば、牛骨と製作工程は変わりません。 割愛。

象牙ナット

象牙サドル でございます。 よく、「象牙特有の網目模様が〜」的な謳い文句を目にしますが、網目模様がはっきりと出ている象牙は実は低品質です。 外皮に近い部位であり、素材構成が密ではない為に脆く欠けやすいので、当工房ではそういった材は使用していません。 実印に使用されるような最高級象牙は真っ白ですが、それはそれで牛骨と見た目が変わらず面白くないので、ごくごくわずかに網目模様が確認できるいい塩梅の材を選定し使用しています。

美しく仕上がったナット・サドル・フレットに対し、ボディの汚れが気になったのでクリーニング。 何十年という汚れが綺麗さっぱり。 ボディトップだけでもこの汚れよう。

ハカランダの木目がはっきりと確認できる様になりました。

弦を張り、各部点検。 さすが象牙、軽いピッキングにもはっきりとした反応をみせ、ストロークでも出音が引っ込むことがありません。 施工前とはと比較にならないほどに良く鳴っています。 ご以来いただき誠にありがとうございます! ごお満足いただければ幸いです。

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