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  • 秋元

SCHECTER TLタイプ ナット交換

弦ゲージ変更に伴い、ナット交換を。

以前、ヘビーゲージ(11-54)に対応すべく、純正ナットの拡張加工をご依頼いただいたお客様から、再び10-46のレギュラーゲージに戻したいとのご要望をいただきました。 チューニングはそのままでの09-42→10-46への変更等、一段階のゲージアップ・ダウンの場合にはそこまで神経質になる事もありませんが、今回の様に11-54→10-46等の極端なゲージ変更の場合、チューニングの変更も伴う事が殆どであると思います。 今回の個体に関して言えば、ドロップB→レギュラーチューニングへの変更をご希望でありまして、こうなると大幅な設定の見直しが必要となります。 ご依頼内容はゲージダウンですので、ナット交換をメインに、ネック/ブリッジの設定を見直し、最適な演奏性を確保します。 ゲージアップに伴う作業の様子はこちらの記事を参照ください。

前回の作業で11-54弦用に拡張した純正ナットへ、6弦(.046in)を仮に張ってみた図。

当然ですが、弦の径に対しナット溝の幅が全く合っていません。 この状態では、弦とナットの密着性に乏しく振動ロスが生まれてしまいます。 使用をご希望される弦ゲージに対応したナットを製作し、交換してしまいます。

上:純正ナット 下:交換用ナットブランク どちらも牛骨です。

いきなりもいきなりですが…溝を切り、粗方の成形を終えたたナットの写真です。 ナット溝に対し、弦が密着している様子がお分かりいただけるかと思います。

ネック反り修正・弦高/オクターブ調整を終えた後に各部を磨き、完成です! 複雑な機構を備えておらず、ギター/ベースを構成するパーツの中でもトップクラスに融通の利かない部位=ナットであると言えるかもしれません。 高さを変化させる機構を備えた物やチューニング安定を狙ったローラーナット等、様々なアイデアが盛り込まれた製品もあるにはありますが、一長一短。 ユーザーの自由な発想を、演奏性の向上という形を持ってスムーズに反映させるという点に関して、手作業で加工された骨素材に分がある状況が弦楽器黎明期から変わらずに受け継がれています。 ご利用いただき誠にありがとうございます! ご満足いただければ幸いです。

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