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ナット・サドル交換 YAMAHA AG

毎度おなじみナット・サドル交換。 今回は"タスク(TUSQ)"を使用し行います。

タスク

人工象牙というやつ。 "人工の象牙"ってなんだか破綻していますが、"象牙のトーンを再現した(?)素材だよ!"との触れ込みで一般的になった素材ですね。 象牙とは似ても似つかない程に良好な加工性も手伝い、大手メーカーでの純正採用が多く、リプレイスメント素材としてもなかなかの人気。 出音に決して"象牙"っぽさはありませんが、腰高に軽く鳴るスッキリとしたイメージ。 良くも悪くも人工象牙というネーミングにより様々な論争が巻き起こっているようですが、数ある中での一素材としての性能は非常に高くあると思います。

純正 サドル

交換前

交換前の純正ナット&サドル。 樹脂製です。 俗に言う"プラスティック製ナット"です。 "プラスティック製"と聞くと、あまり高級な楽器のナット材に使用される物ではないと受け取られる方が殆どであると思いますが、今回の交換に使用するタスクも広義的にはプラスティックに分類されます。 "プラスティック"という表現が少しいい加減な区分がなされている事もあり、分類が非常に困難ですが、タスク然り、ミカルタ然り、ジュラコン然り、合成樹脂=プラスティックという図式が成り立ちます。

あくまで "そういう用法であれば当てはまるよね" 的な、表現上のお話であり、音響性質に特化するよう開発・製造されているタスクをも一纏めに "プラスティックだ" と声高に言う事は避けたくもありますが、『プラスティック素材=悪』という受け止められ方が存在する事に対しては違和感を感じています。 悪が有るとするならば、その個体個体に最適な設定で製作されていないナットやサドルが悪であり、素材だけにフォーカスを当てた批評は少し的外れであると思ってしまいます。 最高級とされる象牙の芯に近い部分を使用したナット材であれ、弦間ピッチや溝の深さ、サドルであればスロットへの密着性等、演奏性や音質に直結する部分がアバウトに成形されていては意味がありません。 ご存知の通り、プラスティックナット・サドルは、可塑性の高さ・成形のし易さの点から、大量生産によりコストを削減する事が重視される量産楽器で積極的に採用されています。 型流しでほぼ完成した状態をもって楽器に取り付けられ、上に述べた個体それぞれの最適な設定を詰める事がなされていない個体が楽器として流通している事に対し、『これだからプラスティック製(が採用された楽器)は…』という表現が成り立つのであり、その表現の裏には『コスト削減の為に作業工程を簡略化した事による弊害がこのナットやらサドルってパーツに出とるわい』という含みがある筈です。 本来、大前提として語られるべき"含み"の部分、