- 岩崎
マイクロフォニック Epiphone Casino

今回ご依頼を頂いたギターは、Epiphone Casino -エピフォン カジノ- です。
弾いているとボディーから変な音がするということで、ご相談頂きました。
耳を近づけてよく聞いてみると、ピックアップからカラカラカラと異音が聞こえてきます。
ピックアップを手で押さえると。カラカラは消えました。
共振というやつですね。
ずべてのものには、影響を受けやすい固有の周波数があります。
その周波数はモノの大きさや形状、材質によって変化します。
エレキギターはブリッジ、スイッチ、ピックアップ、ペグなど複数のパーツが使われています。
特定の音を出した時、おのおののパーツも影響を受けます。
その際にパーツの固定がしっかりとされていないと、共振してしまい、周辺パーツとの干渉によりノイズが出たり、ハウリングが起きたりします。
これを『マイクロフォニック現象』や『マイクロフォニック雑音』などと呼びます。
ピックアップが共振する原因を探ります。

ドッグイヤータイプのP-90です。

ピックアップのベースプレートがカバーにハンダ付けされています。

よーーーく見るとハンダが外れていました。
止め直します!!!

まずはカバーをしっかりと固定します。

しっかりと固定された状態で、ハンダ付けしていきます。
ハンダがただ上に乗っかっているだけの状態にならないよう、しっかりと流し込みます。

弦を張って確認します。
カラカラ鳴りません!!!
共振の原因がわかってしまえば、対処は結構簡単にできます。
今回はハンダ付けでしたが、共振防止にはその他いろいろな方法があります。
ビスの共振防止や、ピックアップのハウリング防止のために、ロウ付けを行ったり、スポンジを使うこともあります。
音=振動です。
楽器本来の鳴りをころさないよにしながら、うまく振動と付き合っていくことが大切ですね。
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