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ネック折れ修正 Gibson SG

March 30, 2016

見事にぱっくりと。
 


もはやマホガニーネックあるあると言ってしまって良い症状です。


今回の個体は、折れ→修理持ち込みまでの期間が短かった事もあり、破損面の荒れは少ない方。 

ですが、2度目の折れとの事で、破損部には部分的に前回施工時の接着剤が残っています。

接着+補強材を仕込み、強度を回復します。


 

 

接着面を脱脂し、タイトボンドを入れます。


前回の折れと今回の折れ、破断の始点は全く一緒の様です。



前回の接着が悪いわけではないのですが、衝撃により"折れ"の始まる部分、亀裂の入り口とでもいいましょうか…
その部分の強度が出ていなかった様。
破断がスタートした部分は同じですが、前回の折れとは異なる方向に亀裂が走っています。



 

 

兎にも角にも、接着しない事には何も始まりません。

クランプを使用し、圧着。
コレでもかとばかりに締め込みます。

 



 

 


接着後。


このように木部に欠けがあります。

前回+今回の折れにより、木部がかなり傷んでいる様。

ここまでの接着のみでも弦を張るには十分な強度が出ていると思われますが、このままだと" 割れのきっかけ" が残った状態ですので、当たりどころによっては簡単に折れてしまいます。
この部分に補強を入れます。

 

 


前回の折れと共通する箇所、接着剤が効いていないと思われる部分を全て取り除きました。




 

 

補強材として使用するパッチを製作しました。

該当個体と同材のマホガニーを使用し、えぐり取った部分に密着するよう整形。
接着強度を出すには、密着性が何よりも重要です、完全に手作業で時間はかかりますが、微調整。


マホガニーより強度のあるメイプルを使用する方法を取る工房さんもありますが、当工房では接着性で優位な同種材を使用します。
メイプルで補強されたネック折れ修正個体は、異種材による収縮率の違いによりかなりの確率で補強跡が浮き出ており、あまり有効な手段とは考えていません。

補強材と言いましても、増強する為のものではなく、あくまで"補強"材。
破損により失った強度を、純正同様の状態に回復する作業です。
メイプルで補強材を仕込んだとて、土台がマホガニーである以上折れてしまいます。

製作同様、いろいろな考え方がある事が当たり前ですので、あくまで "僕はそう考えているんですで" です!


 

 

補強材の整形が終わりましたら、こちらも圧着。




 

 


しっかりと接着されました。



適切なクランピングを行う為、ある程度木部に余裕を持たせた状態で補強材を整形しております、このままでは段差が残った状態ですので、ネックに沿って整形を行います。



 

 
このように、ネックのラインを崩さずに整形。
例外はありますが、前述の理由から個人的にはネック折れ修正における後付けのボリュートは状況によりけりで効果がないと考えますので、今回は純正を意識した木工を。

フェンダーっぽい / ギブソンっぽい等、各メーカーの特徴が出ますので、修理に関しては各メーカーの意思を尊重した木工を行います。


 

 


この後塗装修正を行い完成の流れですが、ネック自体の強度はしっかりと出ていますので、仮に弦を張りテスト。
オーナー様が使用する弦より太いゲージを使用し、1音上げでチューニングを行います。

もちろん破損部はビクともしません。
しっかりとした接着が行えているかを確認する為、この状態で2〜3日ほど安置し、強度確認後に塗装に入ります。




この様な形で補強材を仕込んでおります!
今は塗装のセクション。
補強部の隠蔽を中心に、作業を進めていきます。

 

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