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リフィニッシュ PRS

去年の夏ごろ納品済みで、Facebookにて簡潔にご紹介したのですが改めて詳しくご紹介しさせて頂きます。 元のカラーはシースルーのワインレッド。かなり濃い色ですがそれでもフレイムメイプルの杢が綺麗に見えています。

PRS 施工前

今回のご依頼内容は

・ボディTOPカラーの変更 シースルーのワインレッド ~ シースルーグリーンへ

・元はバインディング無しの仕様 ~ ナチュラルバインディング仕様へ

・全体の塗装面を元塗装を剥がさずオーバーコートして傷や凹みの補修

PRSのカラーラインナップで、キルトメイプルやフレイムメイプルなど、杢のある木材がボディのTOP材として使われているほとんどの物は、染料を木地に直接染み込ませて色を付ける”木地着色”と呼ばれる方法で色付けされています。 カラーによって様々ですが木地着色をした後、塗装に入り下地~中塗りを経てもう一度カラーを吹き付ける物や、色のコントラストを出す為に木地着色をした後、サンドペーパーで研磨して塗装入りそのまま仕上げるカラーもあります(Faded Blue Jeanなど)。

つまり塗装を剥がすだけでは木地着色したカラーは除去出来ないと言う事です!なのでボディの形を変えてしまわないように木地に染み込んだ着色剤を削り落としてカラーを除去するのですが、今回ご依頼頂いたPRSはボディのTOP材のサイド部も木地着色されているので慎重に作業する必要があります。

*木地着色されている楽器のリフィニッシュの場合、元の形状を大きく変えてしまう恐れがある為、元のカラーを完全に除去する事は出来ません。今回ご依頼頂いたリフィニッシュは塗り替えるカラーが濃色なので仕上がりにあまり影響しませんが、塗り替えるカラーによってはご希望通りにならない場合がございます。

また今回のボディTOP材のサイド面まで木地着色されている物をナチュラルバインディング化する事に関しましても同じくカラーを完全に除去することが出来ないのでご希望通りにならない場合がございます。

では作業に入って行きます。

塗装と木地着色を剥がして行きます。サンドペーパーにてアーチの形状を変えてしまわないように慎重に削り落として行きます。

上記で記載した通り、木地着色されたカラーを完全に除去する事は出来ません。

なのでそれを踏まえた上でカラーサンプルを製作します。

まずリフィニッシュするPRSと似ている色と杢のメイプルを用意し、元カラーのワインレッドと同じになるように調色した染料を木地着色。それを削り落として、塗装と木地着色を剥がしたPRSを再現します。

そしてご希望色のシースルーグリーンを着色します、この工程を挟む事でリフィニッシュ後を、イメージし易いカラーサンプルを製作します。

上記の加工をしたカラーサンプル↓

カラーサンプル

木地研磨をして塗装に入ります。

まず下地(ウッドシラー)をボディサイド面に塗装します。TOP面は木地着色をするのでこの段階ではマスキング(養生)します。

先にサイド面に下地を塗装する理由は、木地着色を先にするとナチュラルバインディング部に染料が染み込んでしまうのを防ぐ為です。

ナチュラルバインディング ボディサイド

上記に記載した通り、木地着色されていた色は完全には除去しきれませんでしたがよく見なければ分からない程度になりました。

木地着色と研磨、塗装

ボディTOP面に木地着色をします。木地に直接染料を染み込ませるのでムラにならないように慎重に塗布します。

PRS 木地着色

そして色のコントラストをより上げる為、サンドペーパーで研磨し下地塗装に入ります。

PRS 木地着色 研磨

この後、中塗りとナチュラルバインディングにする為に剥がしたボディサイドのブラックを塗装し、ボディTOP面のカラーに入ります。

中塗りを塗装し塗面の面だしを終えたらカラーを丁寧に塗装します。

PRS カラー吹きつけ

ナチュラルバインディング↓

木地着色後研磨をして再度カラーを吹き付ける事により杢が際立ちより美しい仕上がりになりました。

この後全体をクリヤー塗料でオーバーコートして磨き上げてます。

磨き上げ完了。

PRSリフィニッシュ後

ボディのバック面やヘッド等に付いていたキズも無くなり新品のような仕上がりになりました。

取り外したパーツを組み込み、セットアップをして完成!

PRS リフィニッシュ 完成

着色に多くの手間をかける事で、より上質な仕上がりになりました。

ElevenGuitars 福森